写真のブラウスはセットインから、ラグラン切り替え線を入れてリメイクしたものです。ラグラン切り替え線のいれ方がわかるとYシャツやメンズシャツからのリメイクにも応用できます。基本をマスターすれば、そこからギャザー展開をしたり、リメイクの可能性が広がります。
パターンの引き方がわからなくても大丈夫、全体のバランスを見ながらゆっくり進んでいきましょう。
ラグランスリーブの作り方手順
今回は身頃の「ラグラン切り替え線のひき方」の記事なのですが、まず初めにラグランスリーブの作り方の説明を少しだけ。
- 通常のセットインの袖ぐりを作成
- 身頃にラグランの切替線を入れる。
- 袖と身頃の接合部分を検証して、ラグラン袖を作成
通常ラグランスリーブを作るには、まずセットインの身頃パターンを作成して、そこにラグラン切り替え線を入れます。そして、身頃のラグラン線と合うようにラグラン袖を作成します。今回は、セットインからラグラン切り替え線を入れるリメイクなので、この中の2の内容をご紹介します。
ラグラン切り替え線のひき方
衿ぐりのどのポイントをスタートラインにして、どんなカーブの形状にするか出来上がりをイメージしながらラグラン線をひきます。これはデザイン線なので自由にひいて構いません、服によってもそのつど違います。いきなりカーブを描くのが難しい場合は最初にガイド線をひくと良いでしょう。
- まず衿ぐり上に、ラグラン切り替え線のスタートポイントを決めます。そのポイントからかま底にガイド線(青)をひきます。
- 写真のように、ガイド線の真ん中あたりを通るなだらかなS字カーブを描きます。
- ラグラン線以外の線を消して出来上がり
SNP=Side Neck Point(サイドネックポイント)
前身頃
今回は前衿ぐりの半分を3等分して、1番脇よりのポイントからSNP側に5ミリ移動した位置をラグラン切り替え線のスタートポイントにしました。
後身頃
後ろは、衿ぐりの半分を3等分したポイントからかま底にガイド線をひいて、ラグラン切り替え線をひきました。
前後身頃のつながり
ラグラン切り替え線のひき方の注意点
- かま底の位置の確認。袖ありの服をノースリーブにリメイクする場合、元のかま底のままだと下過ぎる場合が多いかもしれません。その場合、身頃ごと上にあげます。
- 衿ぐりラインの確認。元のままで良いのか、変更した方が良いのか全体のバランスを見て決めます。1でかま底を上に上げた場合は、衿ぐりがリメイク前よりも詰まってしまうので窮屈に感じるかもしれません。その場合新しいラインに引き直します。
- ラグラン切り替え線の確認。ラグラン線のスタートポイント、カーブの形状などチェックします。2を変更した場合、スタートポイントの移動が必要なら縫い代を調節して新しいラインを引き直します。
大切なのは、全体のバランスです。
この工程でしっかり確認していると、リメイク成功の可能性が広がります。ちょっと手間がかかるけど頑張りましょう。
確認&修正後、縫い代を付けて裁断
リメイク服・ラグランフリル袖完成写真
裁断後、袖フリルを付けて完成した写真です。夏らしく軽い仕上がりにしたかったので、元の服から衿ぐりを大きくしました。基本のラグラン袖フリルの作り方は、またの機会にご紹介します。このフリル袖ブラウスは、メルスリーのリメイクページにも掲載してます。
» 長袖ブラウスからレース付き袖フリル
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