今日は、前回の記事の続き 東寺弘法市・アンティーク着物編をお伝えします。
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東寺弘法市・アンティーク着物
私のブログを読んでくださっている方はファッション情報に詳しい方が多いと思います。私より ずっと着物の知識がある方も、たくさんいらっしゃると思いますが、この記事は私が昔、何の知識も持たずに、情熱だけを持って東寺弘法市に通い始めた頃の失敗を思い出しながら、これから初めて東寺弘法市にアンティーク着物を探しに行こう、行ったけど良い買い物ができなかった。そんな方にも東寺弘法市の楽しさを少しでもお伝えできたら良いなと思ってお届けしたいと思います。
「絵本で見たヘンゼルとグレーテルのお家みたい!」と思って、今回の東寺弘法市で購入した配色が可愛い銘仙の着物。このままでも着れますが、私は解体して清潔にした後「いつか何かを作る時のための材料」が詰まった引き出しに直しています。いつか使う‥と思う。
東寺弘法市・アンティーク着物
着るためのアンティーク着物
普段使い・結婚式などのフォーマルな場で着たいのか、それによって選ぶアンティーク着物の種類が決まってきます。銘仙・絣・小紋・綸子・縮緬 その他にもたくさん着物や帯の種類があり、それぞれの格も組み合わせにも決まりごとがありますものね。自分が欲しい種類のアンティーク着物がわかっていると、東寺弘法市の広い境内の中でターゲットを絞ることができます。その為には、まず自分がどんな季節・どんなシーンで着るアンティーク着物を求めているのか知ることが、まず大切なことです。そして、事前に本やネットで勉強して行ったとしても、実物のアンティーク着物を見て それがどの種類なのかわからないかもしれません。そんな時は、専門家である店員さんに質問しましょう。
お細工・手芸の材料用のアンティーク着物
アンティーク着物を解体した古布でつくるお細工物・和雑貨以外にもコットン素材と組み合わせて使う手芸の材料として、古布やアンティーク着物を探しに東寺弘法市を訪れる方がたくさんいらっしゃいます。¥300位の端切れから、かつて大正ロマンの着物だった上質の縮緬を解体した端切れと言うのも阻まれるような美しい布まで、見ることができます。アンティーク着物や羽織を買って、自分で解体して布として使ったりもされています。普段、着物を着る機会のない私も東寺弘法市へは、手芸の材料用になるアンティーク着物を探しに行っています。
この端切れは、今まで東寺弘法市や他の骨董市で集めたものの1部です。
私にとってはアンティーク着物(特に大正ロマン)の美しいテキスタイルは西洋のアンティークレースと同じく、一生好きだと言えるものです。
東寺弘法市・アンティーク着物雑貨
アンティーク着物以外にも、着物雑貨が売っています。数は少ないですが、運命の出会いができる日もあります。
- バック&草履
ときどき 洋服・アンティーク着物どちらにも似合う 比較的新しい70年代後半〜80年代のビーズ・ゴブラン織り・刺繍入りのバックをみかける時があります。箱入りのアンティークビーズのバックと草履のセットを見たことがあるけど素敵でした。そういうのって「よそゆき」として使われていたからでしょうね 新品同様の状態でした。前に西洋文化の影響を受けて日本の職人さんが作った、西洋花の日本刺刺繍入りのバックを見たこともあります。こういうものは、今では骨董市で見かけることが少なくなったので、気に入ったものと出会ったとしたら「買い」です。
- ショール
かぎ針編み・別珍・ミンク・冬になると いろいろ見かけます。価格は¥500位のものからあります。黒地の別珍に薔薇の地模様が入ってるものアンティーク着物店で人気です。
- 帯紐
帯紐はいろんな種類のものが売られています。状態が良く色もアンティーク着物に似合いそうなものがたくさん、店先にぶら下がっているお店があります。
- かんざし・櫛
写真の黒い板には、舞子さんが付けてるみたいな、ゆらゆら揺れるタイプのかんざしが、さしてあります。私はこういうの昔から気になってるけど、これは自分で買うより買ってもらいたいアイテム。しかし現実的に、髪に付けるとしたら選ぶのは、手前のシンプルな方かな。こういう小物は、着物や帯よりも気軽に選ぶことができるかもしれませんね。
2014・4・21 東寺弘法市・アンティーク着物
この日は、日焼けが心配なくらい太陽の光が出ていると思ったら、急に曇って小雨が降りだし、傘をもたない人が慌てて露天の傘を買ってさしだしたら、又雨がやむ「晴雨兼用傘とは、このような時の為にあるのだ」と実感するお天気でした。
この写真のようにハンガーにさげたり、台の上にのせて売っているお店が東寺弘法市境内を中心に、門外にも続いています。食べ物屋さんが並ぶ通りのようにアンティーク着物屋さんばかりが並ぶ通りはなく点在しているので 、アンティーク着物屋さんが、何軒か並んでいる1つのエリアを見ただけで「私は、東寺弘法市中のアンティーク着物を全て見た」と達成感
に浸っている場合ではありません。
朝は、下の写真奥(左)にうつっているように、アンティーク着物が綺麗にたたまれた状態ですが、10時を過ぎてお客様が増えてくると、すぐに写真の下の台のような光景になります。お店にもよりますが、店先の台には1枚¥500〜¥1000くらいのお手頃価格のアンティーク着物が並んでいて、気軽に触って見ることができます。この中からもアンティーク着物を探し出すのです。
ワンコインコーナー!こういうところで欲しいものがみつかればラッキーですね。ときめきセンサーが作動しないもの‥たとえば地味な羽織であっても、驚くような素敵な裏地が付いていることがあります。それは「真面目だけど おもしろみに欠けると思っていた人が、実は非常に優れた笑いのセンスをもっていたことがわかった」そんな感じと似ています。
この日も外国人観光客の方がたくさん みえていました。このグリーンのパーカーを着た方もそう。映画みたいに、アンティーク着物をガウンのように着るの?家でお洗濯できないけど、外国でもアンティーク着物のクリーニングってできるの?聞きたいことが、いろいろあるけど、言葉の壁が私を消極的にする‥。だってこの方、フランス人だったんだもん。たぶん‥海外の雑誌にアンティーク着物を絵のように飾ったり、帯を長いテーブルに敷いたりしているのを見たことがあるけど、観賞用にされる方も多いのかもしれませんね。何か手を加えて別の形にしなくても それもリメイクなんだと、外国人の方が生活の中で取り入れてる日本のアンティーク見るたびに勉強になります。
「Kawaii!」と言いながら、楽しげにお買い物していたこのお二人も外国人観光客あの大きなリュックの中に、アンティーク着物は入っているのでしょうか?良い買い物ができてたらいいな。
東寺弘法市・アンティーク着物の注意点
東寺弘法市へは小銭の用意を
小銭や千円札を用意をして行くと、会計の時間短縮になります。
アンティーク着物の試着
店先に等身大の鏡を置いているお店が多いです。そこで着物をはおったり 着付けが出来る方は簡単に腰紐を巻いて試着されています。着るためのアンティーク着物を購入しようとしているのなら、鏡の前で必ずはおって丈と裄丈(ゆきたけ)の確認をしましょう。お端折がとれるか、袖の長さが足りるかなど‥。
〈裄丈ー背中心から袖口までの寸法〉
もう少し暖かく(暑く)なってくると浴衣や浴衣用の帯の数が増えます。価格は、アンティーク着物と同じく1枚¥500〜¥1000くらいのお手頃価格から¥2000.¥3000のものが主流です。どんな浴衣が好き?私は藍地に古典柄が入った渋いのが好き!そんなおしゃべりをしながら、のんびり散策することもなく 私は、ここではいつも無口です。自分の東寺弘法市での集中力が2時間半だと把握しているので、その間は真剣勝負です。
東寺弘法市・アンティーク着物の値段交渉
骨董市では、値段があってないようなものだから購入する時は必ず値切ること。骨董市関連のサイトや雑誌で見かける注意事項の中の この「値切る」が億劫だと感じている方も多いのではないでしょうか。私は無理して値切ることはないと思いますが、ちょっと位はお得感を感じたい だけど怒られたらどうしようって‥。中には、まだ東寺弘法市に行く計画もしていない段階で「値切る」ことの不安を感じている方もいらっしゃるかもしれませんね。(いないか)大丈夫です。無茶苦茶なことを言わなければ、店員さんに怒られることはありません。私は怒られるのが嫌いなので、どんな交渉をしたら怒られるのかは、他のお客さんが怒られている様子を見て勉強しました。たとえば¥1000〜¥3000のもともと安いものを半額にして
欲しいとか、汚れ・痛みを指摘して値切っている方を見て「わーあの人、怒られてるなー」って。この実践現場での学習方法は、怒られていない自分も怒られている気分になる難点はありますが効果があります。そんな現場に居合せたくない方は、「¥1000のアンティーク着物を2枚買うからおまけしてもらえますか?」この程度なら交渉しやすくないですか?もしダメって言われたとしたら気にしないことです。¥2000で買っても良いし、自分が¥2000の価値がないと思うなら、やめて次のお店に行きましょう!
東寺弘法市・アンティーク着物のことが少しはお伝えできたでしょうか?機会があったらのぞいて見ようかな程度に思っていただけたなら嬉しく思います。素敵なアンティーク着物との出会いがあると良いですね。
どこかに、ときめくアンティーク着物が隠れているのかも‥?と思いながら東寺弘法市を歩いてるとき、それだけでも高揚感で満たされます。だけど、1枚も買えない日だってあります。
そんな日でも、人々がアンティーク着物を楽しそうに選んでる姿を見ると私が幸せな気分になるのは、女の人が美しくありたいと願い 花をまとう姿を見るのが好きだから。着物も洋服も変わらない 女の人を幸せにする 純潔なワンピース
以前、東寺弘法市で買った古い日本刺繍のサンプル反
最後に、私が着たいアンティーク着物 池田重子さんコレクションの写真から2枚「別冊太陽 昔着物を楽しむ その二より」
博物館クラスの大正ロマンの着物ですが、私は東寺弘法市に このようなアンティーク着物を求めて何年も通っていました。バカでしょ。自分が欲しい種類のアンティーク着物が東寺弘法市に存在するのか、まずそれが1番肝心です。
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