シャツを着るとなんだかしっくりこない、太って見える気がするなど「シャツが似合わない」と感じてしまい、つい避けてクローゼットで眠らせている人は意外と多く、特に定番の白シャツが苦手だと悩むケースもよくあります。
本記事では、なぜシャツが似合わないと感じてしまうのかの原因を体型や顔立ち、色やデザイン、着こなし方の視点から丁寧に整理し、年代を問わず今日から試せる解決策と似合わせテクニックを具体的に紹介していきます。
シャツが似合わないと感じる主な原因
まずは「シャツが似合わない」と感じる大まかな理由を整理し、自分のどこに違和感の原因があるのかを知ることで、何を変えればよいかの方向性を分かりやすくしていきましょう。
サイズ感のミスマッチで太って見える
シャツが似合わないと感じる大きな要因の一つがサイズ選びのミスであり、ほんの数センチの身幅や肩幅の差でも、全体のバランスが崩れて太って見えたり窮屈そうに見えたりしてしまいます。
- 肩線が外側に落ちすぎていないかを確認する
- 胸まわりや背中に不自然なシワが出ていないかを見る
- ボタンの隙間からインナーが見えていないかチェックする
同じブランドや同じサイズ表記のシャツでも、デザインごとにフィット感は大きく変わるため、数字だけで判断せず必ず鏡で正面と横、後ろ姿までチェックして自分の身体に合うものを選びましょう。
色・柄が肌や雰囲気とズレている
顔色が沈んで見えたり、なぜか老けて見えてしまうと感じる場合は、シャツそのものが似合わないのではなく、選んでいる色や柄が肌のトーンや雰囲気と合っていない可能性がとても高いです。
- 顔色がくすんで見えないか自然光で確認する
- 柄の大きさが自分の雰囲気に合っているかを見る
- 普段よく褒められる色とシャツの色を比較する
黄み肌ならアイボリーやベージュ寄りの白、青み肌なら青みの入ったライトグレーやブルーなど、自分の肌が明るくなじんで見える色を基準に選び直すことで、同じシャツでも印象がぐっと良くなります。
素材や質感が体型と合っていない
ハリのあるコットン、落ち感のあるレーヨン、さらりとしたポリエステルなど、シャツの素材や質感によって体のラインの出方や雰囲気は大きく変わるため、ここが合わないと「なんか違う」と感じやすくなります。
- ハリの強さで体の凹凸が強調されていないか確認する
- 薄すぎる生地で下着のラインが透けていないか見る
- 季節感と素材感が合っているかを意識して選ぶ
骨格的に立体感が出やすい人はハリの強すぎる素材を避けて適度に落ち感のあるものを、逆に華奢な人は薄すぎる生地を避けて少し厚みのあるものを選ぶなど、質感も自分の体型に合わせて見直してみましょう。
サイズ、色柄、素材という三つの要素を一つずつ見直していくだけでも「シャツ 似合わない」と感じていた違和感はかなり軽減できるので、まずは今持っている手持ちのシャツからチェックしてみてください。
原因を分解して見ていくと「似合わない」の正体はぼんやりしたセンスの問題ではなく、誰でも工夫できる具体的なポイントの積み重ねだと分かるので、難しく考えすぎずに一つずつ試していきましょう。
シャツそのものの要素を整理できたら、次は自分の体の特徴との関係を知ることで、なぜあの人には似合って自分にはしっくりこないのかというモヤモヤを客観的にほどいていきましょう。
骨格タイプ別に似合うシャツの選び方
次に、骨格タイプごとにシャツが似合いやすいシルエットやディテールの傾向を押さえることで、自分の体型を活かしながらバランスよく見える一着を選びやすくしていきましょう。
骨格ストレートに似合うシャツのポイント
骨格ストレートの人は上半身に厚みが出やすく、首も短めに見えやすい傾向があるため、胸元がつまったシャツやぴったりしすぎるシルエットを選ぶと、一気に着太りして見えてしまうことが多いです。
- 肩幅はジャストサイズか少しだけゆとりのあるものを選ぶ
- 厚手過ぎず薄すぎない適度なハリのある生地を選ぶ
- 無駄なフリルやポケットが多すぎないシンプルなデザインにする
適度にゆとりのあるストレートシルエットで、第一ボタンを外して首元に抜けを作り、ジャストな肩幅のシャツを選ぶと、上半身の厚みをすっきり見せつつきれいめな印象も保てるので意識してみましょう。
骨格ウェーブに似合うシャツのポイント
骨格ウェーブの人は上半身が華奢で下半身に重心が出やすいため、大きめでハリの強いシャツを着ると布に着られているように見えたり、上半身だけ妙に四角く見えてバランスが崩れてしまいがちです。
- 柔らかく落ち感のある薄手〜中肉の素材を選ぶ
- 短め丈やウエストマークできるデザインを意識する
- ボトムはハイウエストで脚長に見えるシルエットを合わせる
柔らかく落ち感のある素材で、ウエストに少しシェイプが入ったデザインや短め丈のシャツを選び、ボトムスはすっきりしたシルエットにすると、華奢さを生かしつつ女性らしいラインをきれいに見せられます。
骨格ナチュラルに似合うシャツのポイント
骨格ナチュラルの人は骨や関節がしっかりしていてフレーム感が出やすい分、ぴったりしたシャツを選ぶとゴツく見えたり、逆に装飾の多いデザインを選ぶと存在感が強くなりすぎて重たい印象になりがちです。
- ドロップショルダーやオーバーサイズ気味のデザインを選ぶ
- リネンやコットンなど少しラフな素材感を取り入れる
- ロング丈やシャツワンピ風の縦長ラインを意識する
少し大きめでドロップショルダー気味のシャツや、リネンなどのラフな素材、ロング丈のシャツワンピ風デザインなど、自然なルーズさのあるシルエットを選ぶと、持ち前のスタイリッシュさがぐっと引き立ちます。
同じシャツでも骨格タイプに合うシルエットや素材を選ぶだけで、無理なくスタイルアップして見えるようになるため、自分がどのタイプに近いかを一度チェックして、得意な形を軸に選ぶのがおすすめです。
雑誌やSNSで素敵に見えるシャツコーデも、その人の骨格や身長に合わせて選ばれているからこそ映えているので、自分の体型に合う形を知ることは、似合う一枚と出会うための近道だと考えてみてください。
骨格タイプはあくまで目安ですが、おおよその傾向が分かると「シャツ 似合わない」と感じていた理由に納得できる場面も増え、自分に自信を持って選べるようになっていきます。
骨格タイプは絶対のルールではありませんが、おおよその方向性がつかめるだけでもシャツ選びがぐっと楽になるので、気になったポイントはメモしながら次の顔立ちとの相性のコツもチェックしてみてください。
顔立ち・雰囲気とシャツデザインの相性
ここからは、顔立ちや雰囲気とシャツのデザインの相性に注目し、特に襟の形や開き具合、首元の見え方が印象にどう影響するのかを具体的に見ながら、自分に似合うポイントを探っていきましょう。
顔の輪郭に合う襟の形を選ぶ
丸みのある顔立ちの人は角ばったシャツカラーを選ぶと顔の丸さが強調され、逆にシャープな顔立ちの人が細い襟を選ぶときつい印象になりがちで、襟の形は想像以上に雰囲気を左右する重要な要素です。
- 丸顔は縦ラインを意識して少し開きのある襟を選ぶ
- 面長は詰まりすぎないほどよい高さのレギュラーカラーを選ぶ
- エラ張りは柔らかい丸みのある襟で印象をやわらげる
丸顔さんは程よく開いたバンドカラーや抜き襟デザイン、面長さんは詰まりすぎないレギュラーカラー、ベース型さんは少し丸みのある襟など、顔の輪郭と逆の印象を足すイメージで選ぶとバランスが整います。
首の長さ・肩幅とネックラインの関係
首が短めの人がボタンを上まで留めたシャツを着ると窮屈そうに見え、首が長い人が襟抜きしすぎると貧相に見えるなど、首の長さや肩幅とシャツの開き具合とのバランスも似合うかどうかに直結します。
- 首が短めなら第一ボタンを外して抜け感を作る
- 首が長めならスタンドカラーや少し詰まり気味の襟も試す
- 肩幅が広い場合はドロップショルダーで線を曖昧にする
首が短めなら第一ボタンを外しデコルテを少し見せる、首が長めなら詰まり気味の襟やタートルネックと重ねるなど、自分の首元の特徴をやわらかく補正するデザインを選ぶことで、全体の印象がぐっと洗練されます。
ヘアスタイルとメイクでバランスを整える
シャツだけを見ると「似合わない」と感じても、ヘアスタイルやメイクを少し整えるだけで全体のバランスがとりやすくなり、同じシャツでもぐっと着こなしやすくなることは意外と多くあります。
- まとめ髪かダウンスタイルかで襟の見え方を確認する
- リップやチークで血色感を足して顔色を明るく見せる
- メガネやピアスなど小物との相性も鏡で一緒にチェックする
顔周りに動きのあるヘアにしたり、リップやチークで血色感を足してあげると、シャツのきちんと感とのコントラストが生まれ、シンプルなシャツでも地味ではなくこなれた雰囲気に仕上げやすくなるでしょう。
襟の形や首元の開き具合、ヘアメイクの調整といった顔周りの工夫は、すべて鏡の前で簡単に試せるものばかりなので、まずは手持ちのシャツでいくつか組み合わせを試し、自分のベストバランスを見つけてみてください。
顔周りは第一印象に直結する部分だからこそ、似合う襟や髪型が分かると、同じシャツを着ても「なんだかおしゃれに見える人」になりやすくなるので、少し時間をかけて研究してみる価値があります。
顔周りの印象が整ってくると、次に気になってくるのが全身のバランスなので、ここからは手持ちのボトムスや羽織りとの組み合わせで、シャツをもっと着こなしやすくするテクニックを見ていきましょう。
着こなしテクで「シャツが似合わない」を軽減
続いて、イン・アウトのバランスやボトムスとの組み合わせ、レイヤードなどのテクニックを使って、今持っているシャツを生かしながら「シャツが似合わない」という苦手意識を和らげる着こなし方を紹介します。
イン・アウトで腰位置と重心を調整する
シャツをそのまま出して着るか、全部インするかだけで判断してしまうと、腰位置が分かりづらくなったりお腹周りが強調されたりして、実際よりもスタイルダウンして見えてしまうことが少なくありません。
- 全部インか全部アウトかだけでなく前だけインも試す
- ウエスト位置にベルトや切り替えを作り脚長効果を狙う
- 鏡で横から見たときの腰位置と裾のラインをチェックする
前だけインして後ろは出す、サイドを少しだけ引き出すなど、インとアウトをミックスすることで脚の付け根が分かりやすくなり、気になるお腹やお尻もカバーしながら、こなれた印象のシャツコーデを作りやすくなります。
ボトムスとのシルエットバランスを整える
細身のパンツに細身のシャツ、ボリュームボトムにビッグシャツなど、上下のシルエットが同じ方向に寄りすぎると、身体のラインがそのまま出たりボリュームが出すぎて、シャツが似合わないと感じやすくなります。
- 細身ボトムにはややゆるめのシャツで今っぽく見せる
- ボリュームボトムにはコンパクトなシャツやショート丈を合わせる
- 全身を写真に撮ってバランスを客観的に確認する
タイトなボトムには少しゆるさのあるシャツを、ワイドパンツやフレアスカートにはコンパクトな丈のシャツを合わせるなど、上下のボリュームにメリハリをつけることで、全身のバランスが整いスタイル良く見えます。
羽織りやレイヤードでシャツをなじませる
シャツ一枚で着るとどこか物足りない、きちんとしすぎて落ち着かないと感じる場合は、カーディガンやベスト、ジャケットなどを重ねるレイヤードスタイルで、シャツをインナー的に使うのもおすすめです。
- カーディガンやベストを重ねてシャツの面積を調整する
- ジャケットのインナーにシャツを使いきちんと感をプラスする
- ボタンを多めに開けてインナーとのレイヤードを楽しむ
上から羽織るアイテムの色や素材で印象をやわらげたり、ボタンを少し多めに開けてインナーをのぞかせるなど、シャツを主役にしすぎない工夫をすることで、苦手意識を持っていたシャツもぐっと取り入れやすくなります。
イン・アウトのバランス調整やシルエットのメリハリ付け、レイヤードでシャツの見える分量をコントロールするだけでも、元々持っているアイテムを活かしながら「シャツ 似合わない」をかなり軽減できるはずです。
着こなしの工夫は一度覚えればどの手持ちシャツにも応用できるので、新しく買い足す前に今あるアイテムでインやレイヤードのパターンをいくつか試し、自分のスタイルがよく見えるバランスを探してみましょう。
ここまででシャツそのものの選び方と着こなしの工夫を整理できたら、次は実際のシーン別にどんなシャツコーデなら無理なく取り入れやすいのかをイメージしながら、自分の生活に落とし込んで考えてみましょう。
着こなしのコツが少しずつ分かってくると、今度はどんな場面でどのシャツを選べばいいかが気になってくるので、後半では具体的なシーン別にイメージしながら自分に合うパターンを整理していきましょう。
シーン別に無理なく取り入れるシャツコーデ
最後に、仕事やオフィス、休日のリラックスシーン、特別な日のきちんとコーデなど、日常のシーン別にシャツをどう選び、どの程度きちんと感を出せば「似合わない」から「ちょうどいい」に変わるのかを解説します。
仕事・オフィスで好印象に見えるシャツ
オフィスでシャツを着ると堅苦しく見えすぎる、年齢より老けて見えると感じる人は、真っ白でパキッとしたシャツを選んでいる場合が多く、コントラストの強さが違和感につながっている可能性があります。
- 真っ白だけでなくやわらかな色味のシャツも試してみる
- ボトムは黒一択ではなくグレーやネイビーも候補に入れる
- ジャケットやカーディガンで色味をなじませて統一感を出す
少し柔らかいオフホワイトや淡いブルー、ベージュ系のシャツに変え、ボトムも黒一択ではなくグレーやネイビーを合わせると、きちんと感はキープしながらも顔映りがやさしくなり、オフィスでも好印象な着こなしになります。
休日カジュアルにちょうどいいシャツ
休日はついTシャツばかりになってしまい、シャツを着ると頑張りすぎに見えそうで避けてしまうという場合は、肩の力を抜いてラフに着られるデザインや素材を選ぶことで、普段使いしやすくなります。
- リネンやデニムなどカジュアル素材のシャツを選ぶ
- 大きめサイズを羽織りとしてTシャツの上に重ねる
- 足元はスニーカーやフラットシューズで力を抜く
リネンやデニムシャツ、大きめのチェック柄など、少しカジュアルさのある一枚を羽織りとして使い、インナーはロゴTやタンクトップにすることで、気負わず着られてこなれ感も出る休日シャツコーデが完成します。
特別な日やきちんとシーンのシャツ選び
食事会や子どもの行事、きちんとした場にシャツを着ていきたいけれど、地味すぎたり逆に浮いてしまわないか不安で「シャツ 似合わない」と感じてしまう人も、多く悩みを抱えやすいシーンです。
- とろみ素材や細いストライプなど上品なデザインを選ぶ
- ボトムはテーパードパンツやフレアスカートで女性らしく
- ネックレスやピアスでさりげなく華やかさをプラスする
光沢感のあるとろみ素材やストライプなど、さりげないデザイン性のあるシャツを、きれいめのテーパードパンツやフレアスカートと合わせ、アクセサリーで華やかさを足すと、上品で今っぽいきちんとコーデに仕上がります。
シーンごとに求められるきちんと感の度合いを意識しながら、色や素材、合わせるボトムや小物を調整していけば、これまで苦手意識の強かったシャツでも、自分らしさを保ちながら自然に取り入れられるようになります。
生活の中でよく使うシーンごとに「自分にとってちょうどいいシャツコーデ」を一つずつ決めておくと、迷いなく選べる定番スタイルが増え、忙しい朝でも安心してシャツを手に取れるようになります。
シーン別のシャツコーデのイメージが固まってくると、苦手意識が強かった人でも少しずつ「これなら着てみたい」と思えるパターンが増えてくるので、最後に全体を振り返ってポイントを整理してみます。
まとめ
ここまで見てきたように、「シャツが似合わない」という悩みの多くは、体型や顔立ち、色や素材の選び方、着こなし方やシーンとのミスマッチが重なって生まれているだけなので、一つずつ整えれば必ず解消に近づいていきます。
いかがでしたか？シャツが似合わないと感じていた原因を少しずつ言語化し、自分に合う一枚の選び方や着こなし方を試していけば、明日からのコーデにシャツを取り入れるのがきっと楽しみになっていくはずです。
