シャツやブラウスにジャケットやコートを重ねたとき、なんとなく「襟に襟はダサいかも」と感じてしまうのは、襟元の情報量やバランスが崩れていることが多く、全身のおしゃれ度まで下げてしまう原因になります。

本記事では、襟に襟はダサいと感じさせてしまう具体的なパターンや避けたい組み合わせ、年代別に気をつけたいポイント、代わりに取り入れたい襟元コーデ術まで、襟の重なり問題をトータルで分かりやすく解説します。

襟に襟はダサいと言われるのはなぜ?

まずは、そもそもなぜ襟と襟を重ねるとダサく見えやすいのか、その基本的な理由や視線の集まり方を整理し、襟元コーデの失敗パターンを客観的に理解していきましょう。

襟と襟がぶつかると野暮ったく見える理由

襟に襟を重ねたときに野暮ったく見える一番の理由は、首周りに直線や三角のラインが増えすぎてしまい、視線が落ち着かずごちゃごちゃした印象になってしまうことが多いからです。

  • 襟の枚数が多く情報過多になる
  • 襟の向きがバラバラで乱雑に見える
  • 首が詰まって見えて重たい印象になる

本来、襟元は顔まわりをすっきり見せるためのフレームの役割がありますが、襟がいくつも重なるとフレーム同士がけんかしてしまい、結果的にスタイルまで悪く見えてしまいやすいので注意が必要です。

襟の大きさと形がチグハグだと起こる違和感

小さめのシャツ襟に対して大きなテーラードカラーを重ねるなど、襟の大きさや形がチグハグなまま重ねると、首周りのバランスが崩れ、なんとなくダサい印象につながってしまいます。

  • とがった襟と丸襟を無計画に重ねている
  • 大きな襟の中に小さな襟が埋もれている
  • 襟のライン同士が中途半端に重なっている

バランスよく見せるためには、襟の大きさや角度、丸みの強さなどをそろえたり、あえてどちらかを主役にして片方の存在感を抑えるなど、意図的なコントロールが欠かせません。

カジュアルときれいめで変わる「ダサ見え」基準

同じ襟に襟の組み合わせでも、カジュアルコーデでは遊び心として成立する一方、オフィスやフォーマルシーンではだらしなく見えやすく、シーンによってダサ見えの基準が大きく変わります。

  • カジュアルシーンは少し崩した襟元も許容範囲
  • ビジネスシーンは襟のラインの揃い方が重要
  • フォーマルほど襟の重なりはミニマルが基本

自分の好みだけでなく、その日出かける場所や会う相手を想像しながら襟の重なり具合を調整すると、TPOを外さずにおしゃれな印象を保ちやすくなります。

実際にありがちな襟に襟のNGコーデ例

ここでは、日常でやってしまいがちな襟に襟のNGコーデを具体的に挙げ、どんなところがダサく見えてしまうのかを分解しながら、避けたいポイントを整理していきましょう。

シャツにシャツを重ねた「学生服っぽさ」

無地シャツの上にチェックシャツを羽織るなど、シャツ×シャツで襟を二重にすると、どこか学生服のような幼い雰囲気になり、大人の女性が着るとチープな印象になりがちです。

  • 襟の形がほぼ同じでメリハリがない
  • 色柄も似ていて子どもっぽく見える
  • インとアウトのシャツ丈バランスが悪い

もしシャツを重ねたいなら、インナーをスタンドカラーやノーカラーにして襟をなくしたり、羽織り側のシャツを大きめにして抜け感を出すなど、大人らしい余裕のあるバランスを意識しましょう。

シャツ×テーラードジャケットが決まらない理由

定番のシャツにテーラードジャケットの組み合わせも、襟の開き方や硬さを誤ると急に野暮ったくなり、いかにも「スーツを着せられている」ようなダサさが前面に出てしまいます。

特に、ジャケットの襟が狭くてシャツの襟先が外に飛び出しているときや、逆にシャツの襟がジャケットの中でつぶれているときは、首周りのラインがちぐはぐで、不格好な印象になりやすいです。

ぷち子
ぷち子
ジャケットのラペルとシャツの襟がきれいに重なる位置を鏡で確認しながら調整すると、同じ組み合わせでもぐっとこなれて見えますよ
やす子
やす子
確かに、なんかダサい日はだいたい襟が浮いてるから、今度は鏡でしっかり角度チェックしてみるね
  • ジャケットのラペル幅とシャツ襟の大きさを合わせる
  • シャツの第一ボタンを開けて抜け感を作る
  • 首元のアクセは繊細なものにして控えめに

ビジネスコーデでも、シャツのボタンを一つ開けてジャケットのラペルと襟先の見え方を整えるだけで、襟に襟 ダサい印象が薄れ、こなれ感のある大人のスタイルに近づきます。

フリル襟とスタンドカラーの甘辛ミスマッチ

甘めのフリル付きブラウスに、首元が詰まったスタンドカラーのアウターを重ねると、装飾が多すぎてうるさく見え、フェミニンさよりも違和感が強くなってしまうことがあります。

  • フリルがアウターの襟から中途半端にのぞく
  • 首元のボリュームが出過ぎて顔が大きく見える
  • 甘めディテールと辛めデザインがケンカしている

フリル襟を生かしたい日は、首元がすっきり開いたノーカラーコートやVネックのカーディガンを合わせるなど、襟の主役を一つに絞ることで甘さをきちんと引き立てることができます。

襟に襟でも垢抜けて見えるバランスの取り方

すべての襟に襟コーデがダメというわけではなく、ポイントを押さえればおしゃれに見せることも可能なので、ここでは垢抜けて見せるための具体的なバランス調整のコツを解説します。

どちらかの襟を主役にして引き算するコツ

襟に襟を重ねるときは、どちらか片方の襟を主役と決め、もう一方は存在感を抑えたデザインや色にすることで、首元に視線が集まりすぎず、すっきりと見せることができます。

  • 主役の襟は大きさや形に特徴があるものを選ぶ
  • サブの襟は小さめで色もなじませる
  • ボタンの開け方で見える面積をコントロールする

例えば存在感のある大きなセーラー襟ニットには、インナーを細めのバンドカラーシャツにするなど、メリハリを意識して引き算することで、遊び心のある襟コーデが大人っぽく決まります。

抜き襟や第一ボタン開けで抜け感をつくる

襟に襟 ダサいと感じる一因は首元が詰まりすぎていることなので、抜き襟や第一ボタンを外すテクニックを取り入れ、さりげなく肌を見せて抜け感をつくるのも効果的です。

  • シャツの第一ボタンを開けてVラインを作る
  • アウターの襟を少し後ろに抜いて着る
  • 首元に繊細なネックレスを一つだけ足す

肌を見せる量はほんの少しで構わないので、首周りに空きができるよう意識するだけで、同じ襟の重なりでも軽さが出て、ぐっとこなれた印象へと近づいていきます。

インナーとアウターの色コントラストを調整

襟が二つ並ぶときは、色のコントラストが強すぎると境目がくっきりしすぎて首元が騒がしく見えるため、配色のトーンを近づけたり、どちらかを中間色にする工夫が大切です。

  • 白シャツにはオフホワイトやライトグレーのジャケット
  • 濃色シャツには同系色のやや明るいアウター
  • 柄シャツは無地アウターで落ち着かせる

色の差を少し和らげるだけでも、襟同士の境目がなじみ、結果的に顔まわりがすっきりして見えるので、まずは手持ちのアイテムの色合わせから見直してみるとよいでしょう。

年代別に気をつけたい襟元の印象とマナー

同じ襟に襟のコーデでも、年齢によって似合うバランスや求められるきちんと感は変わるため、ここでは20代から大人世代まで、それぞれが意識したい襟元のポイントを整理します。

20代は遊びを残しつつ子どもっぽさを回避

20代はトレンドのビッグカラーやフリル襟なども楽しみたい時期ですが、そこにさらに襟付きアウターを重ねると幼く見えやすいので、甘さの足し算には特に注意が必要です。

フリル襟ブラウス×Gジャンなど、あえてカジュアルなアウターを合わせつつ、色味を落ち着かせたり、ボトムスを細身にすることで、大人っぽさと可愛らしさのバランスを取る工夫をしてみましょう。

ぷち子
ぷち子
かわいい襟デザインを活かしたいときこそ色数やシルエットを絞ると、子どもっぽくならずにトレンド感だけを取り入れられますよ
やす子
やす子
全部盛りにしがちだから、まずは色少なめシンプルボトムから試して、襟の存在感をうまく活かしてみるね
  • ビッグカラーは色数を抑えて取り入れる
  • ボトムはすっきりシルエットで大人見え
  • ヘアスタイルはまとめ髪で首元を軽くする

「若さでなんとかなる」と襟もデザインも盛りすぎると一気に安っぽく見えてしまうので、どこか一つをシンプルにして引き算する意識を持つだけで、ぐっと洗練された印象になります。

30〜40代はきちんと感と今っぽさのバランス

30〜40代は仕事や子どもの行事などきちんと感が求められるシーンも増えるため、襟に襟 ダサいと感じさせないためにも、清潔感とトレンド感のバランスを取ることが重要になります。

  • ベーシックなシャツに程よく抜けたジャケット
  • 小さめ襟シャツ×ノーカラーコートで品よく
  • 襟元に華奢なネックレスを一点だけ添える

派手なビッグカラーや個性の強い襟を多用するよりも、形はシンプルで素材や色で今っぽさを出す方が、大人の信頼感を保ちつつおしゃれに見えるため、日常のワードローブにも取り入れやすいです。

50代以降は品よく見える襟のボリューム調整

50代以降は顔立ちや体型の変化もあり、襟元のボリュームによって「老け見え」か「品よく見えるか」が大きく左右されるため、襟の高さや開き具合を丁寧に選ぶことが大切です。

  • 首に沿いすぎない適度な開きの襟を選ぶ
  • 襟の重なりは基本一枚に絞る
  • 色はベーシックカラーでなじませる

どうしても襟に襟を重ねたい場合でも、色は同系色でまとめ、襟のラインをきれいに整えることで、無理に若作りした印象ではなく、穏やかで上品な雰囲気を演出しやすくなります。

襟に襟を避けたいときの代替コーデアイデア

襟に襟はダサいと感じる日や、どうしても首元が決まらないときは、思い切って襟の数や形を変えてしまうのも一つの手なので、ここでは簡単に試せる代替コーデを紹介します。

襟なしアウターでインナーの襟を主役にする

インナーのシャツやブラウスの襟デザインを生かしたいときは、ノーカラーコートやカラーレスジャケットを合わせて、襟を一つに絞ることで、首元の印象がぐっとすっきり見えます。

  • ノーカラーコート×レギュラーカラーシャツ
  • カラーレスジャケット×フリル襟ブラウス
  • Vネックカーデ×スタンドカラーシャツ

アウター側の襟をなくすだけで、インナーの襟がきちんと主役になり、顔まわりのデザイン性も伝わりやすくなるため、手持ちのブラウスの魅力を最大限に生かしたコーデが楽しめます。

襟付きアウターに合わせる首元すっきりインナー

反対に、テーラードジャケットやトレンチコートなど、アウターの襟を生かしたい日には、インナーをクルーネックニットやハイネックカットソーなど、襟のないタイプに切り替えるのがおすすめです。

  • テーラードジャケット×クルーネックニット
  • トレンチコート×ハイネックカットソー
  • チェスターコート×ボートネックトップス

首元をフラットなラインにすることで、アウターのラペルラインがきれいに強調され、縦のラインも生まれるため、スタイルアップ効果ときちんと感を両立しやすくなります。

襟元に視線を集めるアクセサリーの活用法

襟に襟はダサいと感じたときこそ、ネックレスやスカーフなどの小物で視線をうまく誘導すると、襟の重なりよりもアクセサリーに目が行き、全体のバランスがよく見えることがあります。

  • シンプルなシャツ襟に華奢ネックレスを一点
  • ノーカラーに細めのスカーフをひと結び
  • 長めのペンダントで縦ラインを強調する

アクセサリーはあくまで襟元を引き立てる脇役として使い、盛りすぎず一つか二つに絞ることで、首周りがすっきりしたまま華やかさだけをプラスでき、簡単に印象チェンジが叶います。

まとめ

襟に襟はダサいと感じる原因の多くは、襟同士の大きさや形、色のバランスが整っていないことにあるので、どちらか一方を主役にしつつ年代やシーンに合わせて引き算し、必要に応じてノーカラーや小物も活用することで、首元から全身のおしゃれ度を自然に底上げしていきましょう。

いかがでしたか?襟に襟が重なるとなんとなくダサいと感じていた人も、原因と対処法が分かれば怖くないので、今日のコーデから少しずつ襟元のバランスを意識して、自分らしい垢抜けスタイルを楽しんでみてください。