アンティーク・パフスリーブセーター

2014年09月19日

半袖じゃなくって、長袖っていうところが とっても珍しい、アンティーク・パフスリーブセーター
アンティーク赤いパフスリーブセーター

こちらは、1960年代後半〜1970年代に生産された、美しい地模様のmade in JAPANのパフスリーブセーターです。薄くもなく厚くもない中位の厚みで、縮みや穴あき、形崩れもなく、30年〜40年以上前の物とは思えないくらい良いコンデションです。袖山のギャザーから大きく袖が膨らんで、絵に書いたような綺麗なパフスリーブのラインが完成されています。
1970年代アンティークセーター
衿元と袖口には2ミリのビーズが編み込まれ 端を飾るフリルは、かぎ針を使った細編み(こま編み)によるもの。フリル端から1番下のビーズまでの寸法は、約3.5センチ。前下がりが(前の衿元のくり)深めなので、ハイネックではなくフリルが付いた丸首といった感じなので、着用して 首もとがチクチクしたり窮屈さ感じることはありません。
アンティーク赤いセーター前衿元
後ろの衿もとには、キャンディみたいな1センチの釦が4つ付いていて後ろあきの仕様になっていますが、釦をはずさなくても充分着脱可能です。
アンティーク赤いセーターの後衿もと
この赤い釦の裏にも7ミリの透明な釦が付いているのですが、これは力釦(ちから釦)といって、力がかかった時に本体の布地を傷つけないように補強する為のもの。
力釦
力布を付けると、この他にも釦が取れにくくなる&裏から見ても美しいといった利点がありますが、手間がかかる&コストの点から 現行品では、この工程は省かれている場合が多いようです。
ビーズ編み込みセーター
ビーズのベースカラーは透明ですが よく見ると うっすらと黄色・ピンク・水色がかって見えるところがあります。室内で見るとほぼ透明で、光を受けて色がついているのがわかる程度。
↓袖口も衿元と同じ仕様になっています。こちらはフリル端からビーズの端まで2.5センチ
ビーズ付きセーターの袖口
↓裾端を飾る、かぎ針編みのスカラップ
アンティーク赤いセーターの裾
赤、パフスリーブ、フリル、ビーズ、赤い釦、女の子のキーワードがここまで詰まっているのに、少しもやかましくなく むしろ上品な印象なのは、色やシルエット以外にもビースの色や配分・フリルの幅、ギャザーの分量、釦の大きさや配置‥といった細かなところまで、バランスを考えて作られているからでしょう。数は本当に少なくなりましたが、このように1960年代〜1970年代頃に日本で生産された、端々まで作り手の心遣いを感じ、時を経て良い風合いになった素敵なお洋服と出会うことがあります。今ほど時間に追われることなく、1つ1つの商品作りにじっくりと向き合うことが出来た時代だったのでしょう。
トルソーに着せたアンティークセーター
写真では、カジュアルなコーディネートにしてみましたが、もちろん綺麗めのスカートを合わせてフォーマルとしてもお使いいただけます。マキシ丈のスカートを合わせて、手にはクラッチバックなんて クラシックで大人っぽいスタイルや、少し厚めの白いボトムに、青いバックを持ってコーディネート上級者っぽくしたり‥デニムに合わせてさらっと着ても素敵です。
アンティーク赤いパフスリーブセーターとエプロンのコーディネート
このパフスリーブセーターは1950年代のマテリアルから作った、ショート丈のエプロンとセット商品です。リボンを後ろで結んだり、コーディネート写真のように前で結んでも着用できるようになっています。素材はナイロンなので、実用的なエプロンと言うよりはファッションとしてお使いください。白地なので、他のお手持ちのお洋服ともコーディネートしやすいかと思います。

  • キノコ刺繍エプロン
    エプロンのベルトの中には、ゴムが入っています。

サイズはMサイズです。寸法詳細は、お店のサイトの商品ページに記載していますが、ご不明な点などごさいましたらお店のサイトのトップページにある、contact(お問い合わせ)フォームよりお気軽にお尋ねください。アンティーク・パフスリーブセーターのページ
林檎とエプロン
このパフスリーブがうまれた1960年代〜1970年代頃の日本のファッション業界のことに触れてみようとしましたが、長くなってしまったので、それは又 別の記事で書きます。よろしければご覧ください。
赤い長袖パフスリーブ